先週末、機会があって群馬県は四万温泉に一泊してきました。
当地は古くから湯治場として親しまれ現在も悠久の名湯として知られています。
なかでも宿にしたのは創業三百年を誇る情緒豊かな旅館でした。
本館の一部は和風建築の粋を凝らしたと言われる桃山様式の建物が今も使われています。
さらに非常に興味深いのは浴場で、西洋文化を積極的に取り入れた時代に建てられ維持されている、まさに大正ロマネスクの表情をしています。
少し散歩をすれば温泉街も昭和に時代が止まったような郷愁をそそる小道が嬉しく、満足な一時を過ごすことができました。
あの大震災の後だけに建物も構造的にもよくもったなって思うほどですが
今日の厳しい時代にも負けずに貴重な建物を大切に維持し続けるのは容易なことではありません。
しかし、勝手ながら貴重な温泉文化として建築文化として生き続けていくことをせつに期待したくなります。
当時の文豪や政財界の要人たちの佇む影が見えてきそうな素敵な時間と空間でした。
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